【映像制作】撮影から納品までのフロー
撮影本番まで行う手配からや撮影本番、そして最終納品までのフローをご紹介しようと思います。
僕は、小規模な広告映像プロダクションに所属しています。
小さなプロダクションの割には、大きい案件が多いため、刺激的な毎日を送っています。笑
普段の仕事は、映像制作をまるっと請け負っており、演出部や制作部、各フローをそれなりに経験しているのでどこでも活用できるのかなと思います。
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撮影本番までのフロー
スケジュールを立てる
最初に重要なのは、必ず撮影本番までのスケジュールを立てる事です。
何事も準備・初動でどう動くかがとても大切になってきます。
最初はざっくりとで大丈夫です。
スケジュールは、頑張ってもその通りに行く事は少ないので。笑
撮影までに決めなければいけないことを立てていきます。
スケジュールは経験を積んで、撮影までに何をいつまでに決めなかればいけないのか、フローを見通せないと立てられません。
経験が浅いうちは、難しく感じるかもです。
広告撮影の場合の本番までに必要なフローです。
撮影内容によっては、ロケーションコーディネーターやプロップコーディネータなど、専門の方もいれる場合もあります。
ざっとスケジュールの一例として、参考になればなと思います。
撮影本番候補を複数日予定する
↓
キャスティングへキャスト候補者を相談
↓
カメラマン・照明技師・スタイリスト・ヘアメイクを撮影候補日のスケジュールを抑える。
↓
各所撮影予算を交渉
↓
コンテ作成
↓
スタジオ・撮影地のリサーチ
↓
ロケハン
↓
プロップ(小道具)リサーチ
↓
キャストオーディション
↓
キャスト決定
↓
衣装候補リサーチ
↓
撮影スタジオ決定
↓
カメラマン・照明技師とロケハン(アングルハント)
↓
衣装フィッティング
↓
衣装決定
↓
プロップ(小道具)決定
↓
撮影香盤作成
↓
撮影お弁当手配
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撮影本番
撮影本番までに、ざっと書いただけでもこれだけのことを手配したり、諸々決定をしなければいけません。
実際の進行は、各スタッフとその都度、連携して調整していきます。
次は各項目を細かく見ていこうと思います。
撮影候補日を複数立てる
撮影候補日を3日間ぐらいに予定します。
撮影は、その中の1日など、最初はざっくり広めに撮影候補日を予定します。
撮影候補日を決めないと各スタッフのスケジュールも抑えられませんし、キャスト候補者も手配することができません。
また、この撮影候補日は途中で変更しても大丈夫です。
ただ、その都度各方面へ、スケジュールを調整しなければならなくなります。
キャスティングへキャスト候補者を相談
キャストは具体的にこの人にお願いしたいなどあれば、直接事務所などに仕事の依頼をしても良いでしょう。
そうでない場合は、今回の企画イメージにあうキャスト候補者を何人か募ります。
キャストの候補者など手配してくれる、キャスティングへ契約条件・予算・キャストイメージを伝えて、その条件にあうキャスト候補者を挙げてもらえるように相談しましょう。
カメラマン・照明技師・スタイリスト・ヘアメイクの撮影候補日のスケジュールを確認
撮影に必要なスタッフのスケジュールを確認します。
空いている場合、その日はスケジュールをキープさせてもらいます。
各所撮影の予算を相談
各スタッフのスケジュールを抑えたあとは、今回の撮影予算を伝えます。
こちらが提示した予算内で、できることを模索し、交渉しなければいけません。
予算の交渉術や円滑に依頼する方法を記事にしてますので、参考にしてください。
コンテ作成
ディレクターへコンテの作成を依頼し、いつまでに上げてもらえそうか確認しましょう。
コンテによって、必要な小道具など変わってくるので、早めに上げてもらえるようにしましょう。
スタジオのリサーチ
撮影地をリサーチしていきます。
ハウススタジオや白ホリスタジオなど、今回の企画にあう撮影候補地をリサーチします。
スタジオの手配やロケハン、おすすめなハウススタジオをまとめた記事があるので参考にしてください。
プロップ(小道具のリサーチ)
コンテが上がってきたら必要なプロップをリサーチしましょう。
例えば、子供が風船を持っていたり、女性がマグカップでコーヒーを飲んでいたりと、撮影に必要そうな小道具揃えていきます。
また、スタジオによって、家具が足りなければ、ソファーをレンタルします
観葉植物、ラグカーペットなど、インテリアデザインなどトータルで考えなかればいけません。
キャストオーディション
キャスディングからキャスト候補者が上がってきたら、その中から有力な候補者を何名かオーディションします。
オーディションはオフィスでやっても、オーディション会場を抑えてやっても大丈夫です。
キャスティングとオーディション可能な日程を調整しましょう。
また、オーディションに関しての進め方や注意点を記事にしているので参考にしてください。
オーディション選考後、キャストを決定します。
衣装候補リサーチ
キャストが決定するとその人に合う衣装候補を探していきます。
まず、キャスティングへキャストのサイズ表をもらうようにお願いします。
サイズ表とは、体の各部分がどのくらいの大きさなのかサイズが記載されている資料です。
そのサイズをもとに衣装を探していきます。
また、決定したキャスト資料とサイズ表、ディレクターからの衣装イメージをスタイリストに伝えます。
衣装候補をいつまでに上げて欲しいなど、スタイリストと調整していきましょう。
衣装フィッティング
衣装候補をある程度絞ってきたら、最後キャスト本人でフィッティングをします。
また、スタイリスト・キャスティングとフィッティング可能な日程を調整していきます。
フィッティング後、衣装決定となります。
撮影香盤作成
撮影香盤とは、撮影本番時のタイムスケジュールのことです。
コンテを元に、撮影地、カットごとに撮り順や時間、衣装準備やライト準備、小道具の設置など、撮影に関する全てのことを分刻みで1日の撮影予定を立てていきます。
撮影本番時のお弁当手配
撮影に来る全てのクライアント・スタッフを集計して、お弁当を手配します。
ここで大切な事は、キャストが苦手なもの、食べられないものは事前にキャスティングに確認しましょう。
撮影本番
ここまでの一連を経て、やっと撮影本番となります。
ものすごく大変ですね。笑
撮影本番の記事は別途書こうと思いますので、少々お待ちください!
撮影終了から納品までのフロー
撮影素材を整理
↓
オフライン編集
↓
アニメーション・レタッチ・3DCG
↓
コンポジット
↓
MA
↓
納品
こんな感じでフローが進んでいきます。
要所でディレクターのチェックやクライアントからのフィードバックを反映させながら納品へと向かっていきます。
オフライン編集
まず、撮影素材を整理して、コンテを元に編集していきます。
ここでは、ざっと尺感を見たいので、カットをどんどん並べていきます。
オンライン編集
オフライン編集がOKが出ると、オンライン編集行います。
カラーグレーディングやレタッチ、テロップ、3DCG、モーショングラフィックスなど、細部のクオリティを詰めていきます。
コンポジット
テロップやモーショングラフィックス、3DCGなど、各ソフトで作成しているものをアフターエフェクトで、最後1つにコンポジットしていきます。
MA
映像全て最終OK出たら最後オーディオを整えていきます。
MAとは、BGMやセリフ、SEなど、音を調整することです。
MAではナレーターさんが原稿を読むブースもあって収録するなど、音に関する様々な調整をしていきます。
MAの手配や進め方を記事にしているので、参考にしてください。
納品
そしていよいよ納品です。
ここまで、来るのに大体2〜3ヶ月かかります。
めちゃくちゃ大変な分、この納品時の開放感や達成感はすごいです。
ただ、並行して他のプロジェクトも走っているので、すぐに次の仕事なんですけどね。笑
まとめ
今回は映像制作に関する撮影から納品までのフローをまとめてみました。
映像が出来上がるまでのフローを俯瞰して、見てもらえれたらなと思っています。
もっと深掘りしてほしい内容などありましたらご意見頂けると嬉しいです!
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